「民泊運営を始めたいけど、ごみ処理についてよく知らない」「民泊のごみを事業系ごみとして出さないと、民泊運営の許可が降りないと行政に言われた」と、悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
民泊から出たごみは、家庭ごみとして処理できず、産業廃棄物という扱いになります。そのため、民泊のゴミは事業系ごみとして自分で処理するか、事業系ごみを処理する許可をもらっている産業廃棄物処理業者と契約を結ぶ必要があります。
しかし、産業廃棄物としてごみ処理をするとなると、やり方も難しく費用もかさんでしまい、利益を圧迫してしまいます。
この記事では、民泊のごみ処理のルールと、民泊のごみを最も安く処理できる方法を解説します。
民泊のごみは事業系のごみに!
民泊は事業の1つとして見られるため、ごみは飲食店などと同じように事業系ごみとして処理する必要があります。
そのため普段、ごみを出しているゴミステーションや燃えるごみの日などに、自宅のごみとまとめて出すのは法律違反となります。行政によっては、このような出し方をする場合は民泊の届出を許可しないという場合もあるほどです。
反対に、産業廃棄物処理業者に依頼したり、自分で事業系ごみとして各自治体のごみ処理場に持ち込む形であれば、事業系ごみとして処理されたということになるため、民泊の許可が下りるようになります。
民泊のごみを事業系ごみとして出す方法4選と料金相場
事業系ごみとして処理すれば良いとはいえ、普段使うサービスではないため、どのように処理をすればよいかわからないことが多いはずです。
事業系ごみとして処理する方法は主に4つあります。それぞれの料金相場も含めてお伝えしていきます。
- 行政
- 産廃業者
- 全国対応の廃棄物管理会社
- 民泊代行業者
1.行政
先ほど、事業系のごみは行政のサービスを利用できないとお伝えしました。しかしごみの量が少ない事業者の場合は、家庭ごみの収集に影響のない範囲なら、以下のような事業系有料ごみ処理券(シール)を貼り付けて、ごみ集積所で処理できます。

例として、東京都大田区の事業系有料ごみ処理券(シール)の料金を調べてみました。
種類 | 枚数 | 金額 |
---|---|---|
小・10リットル相当 | 1セット10枚 | 760円 |
中・20リットル相当 | 1セット10枚 | 1,520円 |
大・45リットル相当 | 1セット10枚 | 2,660円 |
特大・70リットル相当 | 1セット5枚 | 3,420円 |
また東京23区では、以下の産業廃棄物の場合のみ、家庭ごみ(一般廃棄物)と合わせて収集してもらえます。
- 紙くず
- 木くず
- ガラス及び陶磁器くず
- 金属くず
- 廃プラスチック
とはいえ、上記はあくまで東京23区の話で他の自治体の場合は対応が異なることもあるため、事前に行政のホームページなどで確認が必要です。
また、事業系ごみのシールをつける場合でも、可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみの分別は家庭ごみと同じです。分別のルールはきちんと守って処理しましょう。
2.産廃業者
民泊のごみは、事業系ごみ処理を許可されている産業廃棄物処理業者と処理委託契約を結ぶことで回収してもらえます。
東京23区で調べてみたところ、以下のような業者がありました。
頼んだ日だけ回収してくれるスポット契約や、週1で回収に来てくれる定期回収など回収頻度を選べます。費用感については、ごみの量や回収頻度に応じて金額は上下しますが、月額約1〜3万円です。
ごみ処理業者と契約する際には、産業廃棄物処理業の許可番号が記載された契約書を必ず結ぶ必要があります。この契約書がない場合、民泊の届出が下りないことが多いです。
3.全国対応の廃棄物管理会社
先ほどお伝えした産廃業者の場合、必ずしも物件エリア内にあるとは限りません。特に地方になればなるほど、産廃業者を見つけるのは非常に困難になってきます。
そこで、事業系ごみの処理を全国どこでも扱ってくれるSatisfactoryというサービスが非常におすすめです。全国47都道府県の産廃業者と連携していることで、週1回から民泊のごみ処理を依頼できます。
費用に関しては、産廃業者に依頼する場合と同じく、月額1〜3万円ですが、地方でも依頼できて頻度も融通が効くのが特徴です。
4.民泊代行業者
民泊代行業者を利用すれば、清掃と合わせてごみ処理も産業廃棄物として適切に処理してもらえます。もちろん、産業廃棄物処理の許可番号も持っているので、民泊の届出もスムーズに下りるようになります。
一方で、費用面では完全代行の場合、月額10〜12万円とこれまで紹介してきた事業系ごみのシールや産廃業者と比べると非常に高くなってしまいます。
運営を丸投げできて清掃もごみ処理も自分で対応しなくて良いため楽ですが、その分料金が高くなってしまうのが難点です。
民泊ごみの処理方法のそれぞれのメリット・デメリット
ここまでそれぞれのごみ処理方法を解説してきましたが、自分にはどれが合っているのかわからない人もいるはずです。
そこで民泊のごみを事業系ごみとして出す4つの方法のメリットとデメリットを、以下の表でまとめました。
ごみ処理方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
行政 | ・最も安く処理できる (東京では最も高くて3,420円) ・ごみ集積所で処理できる (事業系有料ごみ処理券を貼る) | 受け付けていない行政もある |
産廃業者 | ・ごみ出し手間がかからない ・家まで取りに来てくれる ・大量のごみも回収可能 | ・月額1~3万円かかる ・悪質な業者もいる |
廃棄物 管理会社 | ・全国47都道府県の産廃業者と連携している ・週1回から民泊のごみ処理を依頼できる | 月額1~3万円かかる |
民泊代行 業者 | 清掃やごみ処理をしなくていい | 月額10~12万円かかる |
行政にごみ処理を依頼するメリットとデメリット
行政に民泊のごみ処理を依頼するメリットは、処分費用が安いことです。東京都の場合、最も高くても3,420円で処理できるため、産廃業者に依頼して月額1〜3万円を取られるよりも非常に安く処理できます。
一方でデメリットとしては、ごみ処理を自分で行う必要があるため、手間と時間がかかることです。事業系ごみ専用のシールを購入して、ゴミ袋に貼ったり、地方の場合はごみ処理場まで持ち込んだりする必要があるため、あまり簡単にごみ処理ができないのが難点です。
産廃業者や廃棄物管理会社にごみ処理を依頼するメリットとデメリット
産廃業者やSatisfactoryなどの管理業者と通す場合は、どちらの場合でも費用面で高くなってしまうのがデメリットです。産廃業者も事業として行っているため、収集頻度にもよりますが、月額1〜3万円が必要になります。そのため、行政に直接依頼するよりも高くなってしまうのが実情です。
一方でメリットとしては、手軽にごみを廃棄できるということです。マンションや物件の前に、資源ごみと可燃込みで分別したごみ袋を置いておくだけで、勝手に持って行ってくれます。もちろん毎回ごみ処理シールなどを貼る必要もないため、手軽に事業系ごみとして処理できるのが特徴です。
民泊代行会社にごみ処理を依頼するメリットとデメリット
民泊運営代行会社にごみ処理を依頼するメリットは、清掃から一貫して何もせずに部屋がきれいになっているので、ごみ処理に頭を悩ませる必要がないことです。民泊運営代行会社は丸投げで民泊を勝手に運営してくれるので、ごみ処理は代行会社が一括して請け負ってくれるため、特に問題になることも全くありません。
一方でデメリットとしては、費用が高くなってしまうことです。清掃からごみ処理まで一貫して対応してくれるということは、それだけ手間賃や手数料が上乗せされてしまいます。ごみ処理を含めた清掃のみで1回1〜2万円が相場のため、楽である一方で費用がかかることが難点です。
最も安く事業系の民泊ごみ回収を依頼する方法
ここまでで一旦、民泊のごみを処理する方法やそれぞれの良し悪しなどはご理解いただけたことと思います。しかし少しでも利益を増やすためには、可能な限り安くごみ処理を依頼する必要があります。
事業系ごみ処理を安くする方法は下記の2種類です。
- 事業系ごみのシールを購入
- ごみ処理場に事業系ごみを持ち込んで処理する
1.事業系ごみのシールを購入
まず最も簡単な方法としては、事業系ごみのシールを購入するやり方です。特に東京23区では事業系ごみにシールを貼れば下記の料金で一般的な家庭ごみと同じ場所に捨てることができます。
料金表は以下のとおりです。
種類 | 枚数 | 金額 |
---|---|---|
小・10リットル相当 | 1セット10枚 | 760円 |
中・20リットル相当 | 1セット10枚 | 1,520円 |
大・45リットル相当 | 1セット10枚 | 2,660円 |
特大・70リットル相当 | 1セット5枚 | 3,420円 |
行政の窓口では産廃業者に依頼してほしいと言われることもありますが、事業系ごみのシールを貼る形で許可が下りているのでご安心ください。万が一、事業系ごみシールで許可が下りない場合は産廃業者を検討しましょう。
2.ごみ処理場に事業系ごみを持ち込んで処理する
先ほど、事業系ごみシールを貼れば良いとお伝えしましたが、長野県や山梨県などの地方では事業系ごみシールを販売していない自治体もあります。
このような場合、ゴミ処理場に直接産業廃棄物としてごみを持ち込むのが最も安い方法となります。例えば、長野県長野市の場合だと、下記の値段で事業系ごみとして処理してもらえます。
品目 | 料金 |
---|---|
可燃ごみ | 10キログラムまでごとに170円 |
不燃ごみ | 10キログラムまでごとに170円 |
資源物 | 10キログラムまでごとに30円 |
プラスチック製容器包装 | 10キログラムまでごとに30円 |
しかし、毎回ごみ処理場に持ち込むのが手間な場合はやはり産廃業者に依頼するか、民泊清掃業者に依頼するのが良いでしょう。費用はかかってしまいますが、民泊代行業者に丸投げで依頼するよりもかなり安く抑えられます。
民泊代行業者にごみ処理を依頼しない時の注意点
先ほど、民泊のごみ処理は民泊運営代行業者に依頼しないほうが良いとお伝えしました。産廃業者の手配や清掃業者の手配を自分で行うほうが、コストを安く抑えられます。
一方で、民泊の届出には住宅宿泊管理業者という民泊代行業者と契約していることが条件となります。民泊の清掃業者の手配などを自分で行う場合、住宅宿泊管理業者と契約だけできる都合の良い会社を探す必要があります。(一般的な代行業者の場合、丸投げ代行を依頼しなければ契約してもらえません)
しかしながら、月額9,800円から住宅宿泊管理業者と契約だけして、清掃などは自分でできるサービスを弊社では展開しています。可能な限りやすくコストを抑えたい方は、民泊運営周りをご自身で担当し、住宅宿泊管理業者との契約だけ締結するのが最も安く運営するコツです。
こちらからサービスの詳細を確認できるので、ぜひご覧ください。

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