民泊新法で違法民泊に該当する4つのケースと罰則内容を解説 

「民泊新法を違反したらどのような罰則を受けるの?」

「違法民泊が見つかった場合、いくらぐらいの罰金が取られるのだろうか」

「民泊新法に違反しないための対策について教えてほしい」

民泊運営を始めるには、行政や保健所に民泊に関する手続きや申請を行う必要があります。

もし手続きをせずに違法民泊を行うと、20〜100万円以下の罰金の支払いが必要になるので、注意しなければなりません。

特に2018年から施行された「民泊新法」で民泊を運営するなら、年間営業日数に上限があるなど、守らなければならないルールがあります。

そこで本記事では、民泊新法で違反民泊に該当するケースを解説します。罰則を受けずに民泊を運営する方法も紹介するので、民泊新法で民泊を始めようとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

監修者
民泊管理バンク 代表 高橋拓真

池袋で民泊運営しながら民泊代行サービスも展開

2018年に鎌倉で民泊運営を開始。その後、民泊運営代行も運営する傍ら、池袋(東京都)でも自社の民泊を運用中。

客単価と稼働率を上げることが得意。民泊運営のリアルな情報を発信している。

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民泊新法が施行された背景

2018年6月から民泊新法が施行された背景には、以下の2つの理由があります。

  • 合法で民泊を運営するには「旅館業法」にもとづく許可を得るしか選択肢がなかったため
  • 一般の建物では設備基準や手続きをクリアするハードルが高く、無許可の民泊施設が増加していたため。

民泊新法が施行される前は、特区民泊さえなく、旅館業法でしか民泊の運営が認められていませんでした。旅館業法で民泊を運営するための許可をもらうハードルが高く、勝手に民泊として物件を貸し出す人が増加します。

しかし、無許可の民泊施設を明確に規制できる法律が存在しなかったため、無許可民泊によるトラブルが発生し、問題視されたことが民泊に関する法律が作られた背景です。

2018年6月に新たなルールとして「民泊新法」が施行され、一般の建物においても、民泊を運営しやすい環境が作られています。

民泊新法で違反民泊に該当する4つのケースと罰則内容

先ほど、民泊が運営しやすい環境を整えるために規定された「民泊新法」が施行された背景について解説しました。民泊新法の中で定められているルールを破ると、罰則や罰金を科せられます。

ここでは、民泊新法で違反民泊に該当する4つのケースと罰則内容について解説します。

  1. 住宅宿泊事業の届出に虚偽があった場合・業務廃止命令に違反した場合
  2. 住宅宿泊管理業もしくは住宅宿泊管理業者への委託をしていない場合
  3. 住宅宿泊事業の申請内容の変更について届出をしていない場合
  4. 住宅宿泊事業が民泊事業を廃止したことの届出をしていない場合

1. 住宅宿泊事業の届出に虚偽があった場合 ・業務廃止命令に違反した場合

民泊新法において、以下のルールを破った場合には、6ヶ月の懲役または100万円以下の罰金に科せられます。

  • 住宅宿泊事業の届出に虚偽があった場合
  • 業務廃止命令に違反した場合

民泊新法改正により、無許可で民泊を運営した場合の罰金は、最大100万円とかなり幅があります。

例えば、民泊を行う物件の住所が違っていたり、民泊を禁止されたにもかかわらず、事業を継続したりした場合には、6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられるでしょう。

特に住宅宿泊事業の届出の虚偽で違反する場合が多いため、届出は正しく記載する必要があります。

旅館業法による罰金は3万円が上限となっていましたが、民泊新法では100万円以下に引き上げられており、住宅宿泊事業の違反者に対しての罰則が厳しくなっています。

2. 住宅宿泊管理業もしくは住宅宿泊仲介業者への委託をしていない場合

民泊新法では、民泊運営者が住宅宿泊仲介業者と旅行業者以外に、民泊を委託することが禁止されています。

もし知人や友人などに委託して、民泊の掃除や運営を手伝ってもらった場合、50万円以下の罰金が科せられるので注意が必要です。

しかし民泊運営者が住宅宿泊管理業者の資格を保有している場合や、家主居住型で民泊を行う場合は、管理業務の委託は必要ありません。

家主不在型で民泊を運営する場合は、住宅宿泊管理業者への委託が必須になることを把握しておきましょう。

3. 住宅宿泊事業の申請内容の変更について届出をしていない場合

住宅宿泊事業の申請内容の変更を都道府県知事に報告していないと、30万円以下の罰金が科せられます。民泊運営者は、30日以内に申請内容の変更を届け出る義務があります。

例えば、以下のケースで30万円以下の罰金が科されるでしょう。

  • 物件の住所や名称などの変更の届出をしていない
  • 自治体への2ヵ月毎の定期報告を怠ったり、虚偽の報告をしたりした
  • 自治体からの業務改善命令に応じなかった
  • 自治体からの立入検査を拒否したり妨害をしたりした

届出で申請内容の変更をしていないだけではなく、自治体からの質問に対して答えなかったり、虚偽の報告をしたりした場合にも、30万円以下の罰金が科せられるので注意が必要です。

4. 住宅宿泊事業者が民泊事業を廃止したことの届出をしていない場合

個人の死亡や破産などで、民泊を廃止したのに自治体に事業廃止の届出を出さなかったケースでは、20万円以下の罰金が科される可能性があります。

また虚偽の事業廃止の届出をしても、罰則対象に該当します。運営代行会社の切り替え忘れなどでも発生する可能性があるので、注意しましょう。

参考:e-Gov法令検索「住宅宿泊事業法

違法民泊に該当しないための3つの運営方法

民泊新法の罰則は、民泊の適正な運営を確保し、宿泊者の安全を確保するために設けられています。民泊運営者は、違法民泊に該当して罰金が科せられる事態をなんとか避けたいはずです。

そこでここでは、違法民泊に該当しないための以下の3つの運営方法を紹介します。

  1. 旅館業法
  2. 特区民泊
  3. 民泊新法

1. 旅館業法

旅館業法は、民泊新法とは異なり、物件を365日民泊として活用できる運営方法です。最低宿泊期間の規制もないため、一般的なホテルと同様に運営できます。

一般的な戸建やアパートの1室でも許可を取れるため、旅館業の許可が取れる場合は取った方が良いでしょう。しかし、消防設備や防犯カメラの設置など、民泊新法よりも厳しい設備規制があるため、許可を取るためのハードルが高いです。

365日民泊として活用できる魅力的な運営方法ですが、届出が非常に難しいのが実情です。旅館業法の申請方法について詳しく知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。

参考:民泊で旅館業を始める時に必要な書類はなに?

2. 特区民泊

特区民泊は、国が指定した「国家戦略特区」に限定して運営できる民泊のことです。宿泊者を2泊3日以上滞在させなければならないルールが定められています。

基本的にどのような建物でも、年間365日を通して運営可能です。旅館業よりも消防設備の基準が緩和されています。

一般的な火災報知器や消火器の設置のみで民泊を運営でき、運営方法の中でも申請する際のハードルが最も低いところが特徴です。

しかし、特区民泊は以下の地域でしか認められていません。

  • 東京都
  • 神奈川県
  • 千葉県成田市・千葉市
  • 大阪府
  • 兵庫県養父市
  • 京都府
  • 宮城県仙台市
  • 秋田県仙北市
  • 新潟県新潟市
  • 愛知県
  • 広島県
  • 愛媛県今治市
  • 茨城県つくば市
  • 福岡県福岡市・北九州市
  • 沖縄県
  • 石川県加賀市
  • 長野県茅野市
  • 岡山県吉備中央町

国が指定した地域でしか民泊を運営ができないところが特区民泊のデメリットといえます。

特区民泊について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

参考:特区民泊とは?メリット・デメリットを徹底解説!

3. 民泊新法

民泊新法は年間営業日数に制限があるため、年間180日しか民泊を運営できません。

しかし基本的な消防設備を設置しておけば、条件さえクリアすれば、民泊の申請が通る点が特徴です。旅館業法で民泊を始める際は、物件への立入検査がありますが、民泊新法の場合は、書類を揃えて届出を行えば許可が下ります。基本的に都道府県知事へ「住宅宿泊事業届出書」の届出を行うだけで営業可能です。

民泊新法で宿泊中に家主のいない「家主不在型」の民泊を行う場合、住宅宿泊管理業者へ管理業務を委託する義務があります。

先述した罰則の中にもありましたが、住宅宿泊管理業者などに委託せずに民泊を行うと、50万円以下の罰金が科せられるので注意が必要です。

民泊新法の罰則を受けずに民泊を運営する方法3選

違法民泊に該当する運営方法を解説しました。3種類の運営方法がありますが、一般的に書類を揃えるだけで民泊の許可が降りる「民泊新法」で始める人が多い印象です。

ここでは、民泊新法の罰金を受けずに民泊を運営する以下の3つの方法を解説します。

  1. 民泊の届出の内容を正確に記載する
  2. 180日ルールを守る
  3. 信頼できる住宅管理管理業者に依頼する

1. 民泊の届出の内容を正確に記載する

民泊新法で罰則を受けないためには、民泊の届出の内容は正確に記載しましょう。虚偽の報告をすると、旅館業法を違反したことにより、6ヶ月の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。

届出内容に不備がないか不安な人は、保健所に事前相談に行くのがおすすめです。保健所に行けば、届出の内容について詳しく教えてくれます。

届出の記載を行政書士に依頼する方法もありますが、30万円ほどコストがかかるので、初期投資を抑えたい人は、自分で記載したほうが良いでしょう。

民泊新法の申請・手続きについては、以下の記事で詳しく解説しています。

参考:【テンプレ付き】 民泊の申請を確実に最短・無料で行う方法とは?

2. 180日ルールを守る

民泊新法で民泊を始めるなら、180日ルールを必ず守りましょう。民泊の180日ルールとは、民泊新法で年間の運営可能な日数が180日以内と定められた制度のことです。

180日を超えた場合、6ヶ月以下の懲役もしくは3万円以下の罰金が科せられます。これは旅館業の許可を取らずに、無許可で180日以上運営したことによる、旅館業法としての罰則になります。

365日民泊を運営したい場合は、旅館業法か特区民泊のどちらかの許可を取る必要があります。罰則を受けないためにも、年間180日以内の運営は必ず守りましょう。

民泊新法の180日ルールについて知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。

参考:民泊の180日ルールとは?4つの抜け道をご紹介!

3. 信頼できる住宅宿泊管理業者に依頼する

民泊新法に罰則を受けずに民泊を運営するには、信頼できる住宅宿泊管理業者に手続きや管理業務をすべて任せるのも1つの方法です。

民泊の届出に虚偽の報告をしたり、住宅宿泊管理者へ依頼するのを忘れていたりすると、違反民泊となり、罰金が科せられます。

民泊の届出を正しく記載したり、委託の手続きしたりなど、民泊を始める際に必要な準備は抜け漏れがないように確実に行う必要があります。

しかし民泊新法は守らなければならないルールが多く存在するので、すべてを把握しながら民泊を運営するのは大変です。また近隣説明をしたときに、管理会社に電話したのに、電話に出なかったことが原因で近隣から民泊を反対されるケースも珍しくありません。

住宅宿泊管理業者との契約のみの場合でも、しっかり電話に対応してくれるところを選んだほうが良いでしょう。弊社ではメール対応や予約管理はもちろんのこと、急な電話にも対応しています。

実績があり顧客に寄り添ってくれる住宅宿泊管理業者に依頼すれば罰則を受けずに民泊を運営できるでしょう。

参考:弊社の民泊運営代行サービスについて