Air bnbや民泊の料金・値段設定のやり方|月の売上見込の出し方まで解説

最近、当ブログへのお問い合わせの内容で、「どのくらいの料金設定にすればよいのか」といった内容が非常に多いです。今後民泊を始めようとした際に、どれほどの売上が見込めるか?ということは非常に重要なポイントになりますので、今回の記事を参考に実際のあなたの民泊の売り上げ予測を立ててみてはいかがでしょうか?

監修者
民泊管理バンク 代表 高橋拓真

池袋で民泊運営しながら民泊代行サービスも展開

2018年に鎌倉で民泊運営を開始。その後、民泊運営代行も運営する傍ら、池袋(東京都)でも自社の民泊を運用中。

客単価と稼働率を上げることが得意。民泊運営のリアルな情報を発信している。

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1.Air bnbの民泊の料金・値段設定の平均相場を見てみる

相場から外れすぎない料金設定をするために、まずは他社がどのように料金を設定しているか調査します。
以下の項目では、平均相場の見方から注意点まで解説します。

1-1.最も簡単な値段平均相場の見方

これから民泊を始めるあなたは色々な情報をネットで検索したり、Air bnbのホストページなどで1ヶ月の売り上げ見込みを立てたりしていることかと思います。中でもホストの登録をする際に一番最初に見るこちらのページでは「こんなにも儲かるのか!?」と驚くこともあるかと思います。

ちなみに東京でやってみると17万円も月収が入ってくるとのことです。

1-2.Air bnbの値段平均相場はあくまで全体の平均

一見すると月17万円の利益は高いように思えるかもしれません。(上手くすれば実際には20〜30万円の売上がでますが…)しかし、1つだけ注意していただきたい点があります。

それはAir bnbの算出は「あくまで全体の平均」であるということを。東京のAir bnbと言えど、誰がこんなにお金を払って泊まるのか?と目を疑うほど高い家もあれば、ドミトリーのように2000円程度の安い家もあります。

Air bnbの算出はあくまでそれらすべての家の平均で掲載されています。ですから平均的な相場かというと、そうではないことも多々あります。そのため、場違いな値段設定をしないよう、自分自身の目で確認する必要があります。

2.適切な民泊の料金・値段設定を決めるための平均相場の探し方とは?

一番重要なことは、同業他社がどのような値段設定を行っているのかを知ることです。同業他社と比べて金額が明らかに高い場合、お客はつかない可能性があります。かといって、あまりに低い値段を設定してしまうと、何か訳ありの部屋ではないか…とか、サービスに問題があるのではないか…といったマイナスのイメージにより、お客がつかない可能性があります。

部屋の平均相場を調べる方法はいくつかありますが、ここでは、民泊初心者の方におすすめの検索方法をご紹介します。

  1. あなたのエリアの民泊の平均相場
  2. あなたの部屋貸しスタイルに基づく民泊の「平均相場」
  3. 他の民泊に投稿されたレビュー(口コミ)を確認

以上の手順に沿って調べましょう。

2-1.方法1:あなたのエリアの民泊の平均相場

この方法はAir bnbやAgodaなど、あなたがこれからリスティングを始めようとしているサイトで、あなたのエリアを検索し、競合の民泊の値段をあなたの目で確認する方法です。

1.エリアのページを検索

自分がこれから営業を始めようとしているエリアのページを検索します。

2.稼働中の民泊の値段を調べる

地図上に現在稼働している民泊が表示されますので、それぞれの民泊の値段を調べます。下の写真のように一覧表にしておくと計算がしやすいです。

3.地図やそれぞれのリスト一覧を見る

地図やそれぞれのリスト一覧を見ると大体の金額がわかります。今回の写真は新宿エリアでの民泊一覧になります。このように見ると、ゲスト4人で1泊すると大体4,000円から8,000円の間が多いかと思います。最高値でもなく最低値でもない、中間の金額が大体の平均相場だと考えて良いかと思います。

今回の場合だと7,000円くらいが妥当ではないでしょうか?

ただ今回の盲点は、新宿エリアとは言え、範囲が広すぎることです。実際にあなたの民泊の平均相場を探すためには、あなたが出店しようとしているエリアとその周辺エリアまで拡大して探す必要があります。

例えば駅近や新宿駅から数駅エリアでは1万円を超えることはざらにあります。今回の写真に載っているリスティングはごく一部であり、本来はこの何倍ものリスティングがありますので、あなたのエリアの詳細情報を検索する必要があります。

自分の民泊スタイルにかかわらず、そのエリアでどのくらいの値段で民泊が営業されているのかをザックリと知ることができます。

2-2.方法2:あなたの部屋貸しスタイルに基づく民泊の「平均相場」

1.部屋タイプとエリアを選定して検索

自分の民泊スタイルに基づく条件設定をした上で、エリアを選定して検索します。

民泊スタイルには以下のようなタイプがあります。

  • まるまる貸切(1件やを丸ごと貸し出す形)
  • 個室(シェアハウスのような形)
  • ホテル客室
  • シェアルーム(ドミトリーのような1部屋の中に複数のベッドがある形)

あなたの民泊のスタイルに合わせたものを選ぶ必要があります。

2.地図と民泊一覧をあわせて見る

地図上に自分が提供する民泊スタイルと同様の民泊が表示されますので、それぞれの民泊の値段を調べます。これも冒頭にお話しした通り、地図と民泊一覧を合わせて出しておくことをオススメします。

3.エリアを広げて検索

表示される民泊がない、もしくは少ない場合は、地図を縮小させてエリアを広げて検索しましょう。

4.おおよその料金を見る

実際に予約するような手順を踏み、清掃料金などの追加料金の有無を確認し、その金額を合算した上で、最高値でもなく最低値でもない、中間の金額を算出します。

「民泊スタイル」で絞り込んだ検索方法ですので、必ずしも上記「方法1」で調べた値段と同じになるわけではありません。むしろ、特徴的な民泊が多くなると思いますので、値段が上がったり、下がったりします。ですので、方法1と同じ値段にならないからといって、あなたの分析方法が悪かったのではないかと疑う必要はありません。

2-3.方法3: 他の民泊に投稿されたレビュー(口コミ)を確認

Airbnbでは、物件のレビューをゲストが残せる仕組みになっています。民泊を探している方はこれらのレビューを参考に民泊を選ぶといった方法が主流です。そこで、他の民泊に投稿されたレビューの内容や掲載情報(プロフィール等)を確認し、ゲストがどのような理由でその物件を選んでいるのかを確認します。

ホストが優しいから物件の予約数が増えているのか、それとも物件がお洒落だから予約数が増えているのかなど、その物件の具体的な価値を知ることができます。物件の価値と連動して、値段が変動していることがわかります。

言い換えれば、ゲストに「価値」を感じてもらえることで、その物件の値段は高く設定することが可能となります。あなたがどのような価値をゲストに提供できるのか、他の民泊を参考に考えてみてくださいね。

しかし、背伸びをして高付加価値をアピールしたところで、実態を伴わなければ、マイナスのレビューを投稿されかねません。ですから、自分自身の物件がどれだけの価値を提供できるのかを見極めることが非常に重要です。

3. 民泊物件の料金・値段設定

ここまで色々な平均相場の出し方をお伝えしてきました。平均相場が分かったら、次はようやくあなたが提供する民泊の値段決めです。

基本的には平均相場と同水準の金額で設定しておけば、まず問題はありません。特別な価値があると自信をもって言えるのであれば、多少は高めに設定することも可能です。

しかしながら、「価値」自体は目に見えないがゆえに、ゲストの方それぞれの感じ方に委ねられることになります。そのため、最初から平均相場を大幅に超える値段設定は、あまりおすすめしません。レビューで高評価をいただき、徐々に金額を上げていくようにしましょう。

また、民泊を始めた初期段階ではレビューが0です。この段階ではなかなか予約をいただくことができないため、まずはレビューを書いてもらうことを意識しましょう。そのためにまずは「30%OFF」など、割引料金を設定することもおすすめです。高い値段で設定しておいて、期間限定で割引料金を設定してみるのもよいかもしれません。

いずれにせよ、平均相場から逸脱しない範囲での値段設定であれば、特に問題はありません。むしろ、「ゲストに気持ちよく滞在してもらう」ことを第一に、価値は後からついてくるものと考えるようにしましょう。

それなりの値段設定で民泊運営を成功させようと思うなら、しっかりとした「コンセプト設計」が重要です。

それについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
1泊1万円以上の民泊を運営するコツを知る

4. 民泊の料金・値段設定まとめ

民泊やAir bnbの料金設定は初めての人にとっては分からないことばかりで難しいかと思います。しかし、民泊経験者である私は常にこの方法で私自身の民泊の値段を決めてきましたし、民泊仲間の多くもこの方式を採用しています。民泊の立地条件、提供可能な価値、民泊の部屋スタイルの3つが大きく関わる値段設定です。ぜひ一度あなたの民泊の良さについて分析してみてはいかがでしょうか?

実際に分析してみてわからないところがあれば、お気軽にお問い合わせください。分析した情報を活かした適切な料金設定や、その他民泊運営の戦略も一緒に考えられます。

>>民泊管理バンクに民泊運営について相談してみる