民泊の収入相場はいくら?売上・利益の計算方法と儲かる物件の条件を解説

民泊を始める前に「実際にどれくらい稼げるのか」を知りたいと思うのは当然のことです。

しかし、よく目にする「月収〇〇万円」という数字は、経費を差し引く前の「売上」であることが多く、実際の手残り(利益)とは大きく異なります。

この記事では、民泊の収入相場の目安、売上から手残りを計算する方法、収益シミュレーションの具体例、そして儲かる物件の条件と失敗しやすいパターンを詳しく解説します。

この記事のポイント

  • 民泊の収入は「売上」ではなく「手残り(利益)」で判断する
  • OTA手数料・清掃費・光熱費などの変動費を必ず計算する
  • 住宅宿泊事業の場合、販売可能日数は年間最大180日
  • 稼働率は季節・立地・競合によって大きく変動する
  • 初期費用の回収期間を含めて投資判断を行う
監修者
民泊管理バンク 代表 高橋拓真

累計380棟の民泊代行実績!ゲスト満足度96.3%

2018年に鎌倉で民泊運営を開始。その後、民泊運営代行も運営する傍ら、自社ブランドThe Natureを展開。

これまでの運営実績に基づきリアルな情報を発信している。

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民泊の収入相場はどれくらい?

月収の目安と「売上」と「手残り」の違い

民泊の月収は、物件の立地・広さ・稼働率によって大きく異なりますが、ワンルーム〜1LDKの都市部物件で月5〜15万円、ファミリー向け戸建てで月15〜40万円程度の売上を得ているオーナーが多いです。

ただし、これはあくまで「売上(ゲストから受け取る料金の合計)」であり、ここからOTA手数料(約15%)、清掃費、光熱費、リネン代などの変動費と、家賃・ローン・保険料などの固定費を差し引いた「手残り(利益)」が実際の収益となります。

売上の30〜50%が経費になるケースも珍しくありません。

稼働率と宿泊単価が収益を左右する

民泊の収益は「宿泊単価 × 稼働率」で決まります。

高い単価でも稼働率が低ければ利益は残らず、逆に単価が低くても稼働率が高ければ安定した収益が得られます。

都市部の観光地に近い物件では稼働率60〜80%を達成するケースもありますが、地方や競合が多いエリアでは30〜50%程度にとどまることも多いです。

また、住宅宿泊事業(民泊新法)の場合、年間の営業日数が最大180日に制限されるため、この点も収益計算に必ず組み込む必要があります。

民泊の収入を計算する方法

民泊の売上から「手残り(利益)」を計算する流れ

年間売上の計算式

民泊の年間売上は【平均宿泊単価 × 販売可能日数 × 稼働率】で計算します。

例えば、平均宿泊単価15,000円、販売可能日数180日(民泊新法の上限)、稼働率60%の場合、年間売上は「15,000円 × 180日 × 60% = 162万円」となります。

旅館業の場合は販売可能日数が365日になるため、同じ条件なら「15,000円 × 365日 × 60% = 328万円」と約2倍の売上が見込めます。

変動費と固定費の計算

変動費には、OTA手数料(売上の約15%)、清掃費(1回あたり3,000〜10,000円)、リネン代、消耗品・アメニティ費、水道光熱費・通信費が含まれます。

固定費には、家賃・ローン・管理費、保険料、税金・許可更新費、運営代行費(売上の15〜25%)が含まれます。

これらをすべて差し引いた金額が「手残り(利益)」となります。

初期費用の回収期間を計算する

民泊への転用には初期費用(消防設備工事費、内装費、家具家電購入費、申請費用など)がかかります。

【回収期間 = 初期費用の総額 ÷ 年間利益増加額】で計算し、回収期間が3年以内であれば投資効率が高い目安となります。

ただし、これはあくまで目安であり、物件の取得費や立地条件によって大きく異なります。

収益シミュレーションの具体例

初期費用の回収期間(ROI)の考え方

都市部のワンルーム物件(賃貸・定員3名)

都市部の観光地に近いワンルームマンション(賃料8万円)を民泊として運用するケースです。

平均宿泊単価12,000円、稼働率65%、販売可能日数180日(民泊新法)と仮定すると、年間売上は約140万円。

そこからOTA手数料(約21万円)、清掃費(約36万円)、光熱費・消耗品(約12万円)、家賃(96万円)を差し引くと、年間利益は約▲25万円となり、この条件では赤字になります。

宿泊単価を上げるか、旅館業許可を取得して365日営業に切り替えることが収益改善のカギになります。

ファミリー向け戸建て物件(所有・定員8名)

観光地近くの所有戸建て(ローン返済月5万円)をファミリー向け民泊として運用するケースです。

平均宿泊単価35,000円、稼働率55%、販売可能日数180日と仮定すると、年間売上は約346万円。

そこからOTA手数料(約52万円)、清掃費(約54万円)、光熱費・消耗品(約24万円)、ローン(60万円)、保険・税金(約20万円)を差し引くと、年間利益は約136万円(月約11万円)となります。

大人数が泊まれる戸建てはホテルとの差別化がしやすく、収益性が高い傾向があります。

儲かる民泊物件の条件

宿泊需要があり競合と差別化できる

民泊で安定した収益を得るためには、まず「その場所に泊まる理由がある立地」であることが大前提です。

観光地や主要空港へのアクセスが良い、大型イベント会場に近い、ビジネス出張者が多いエリアなど、宿泊需要の根拠がある立地を選ぶことが重要です。

さらに、周辺のホテルや他の民泊と差別化できる特徴(広い間取り、大人数対応、ユニークなデザイン、充実した設備など)があれば、高い宿泊単価を維持しやすくなります。

物件コストに対して収益が見合っている

いくら立地が良くても、家賃やローンの負担が売上に対して大きすぎると利益は残りません。

一般的に、月の家賃・ローン返済額は月間売上の30〜40%以内に収まることが理想です。

また、清掃や管理を効率化しやすい間取り(清掃しやすい動線、リネン置き場の確保など)であることも、運営コストを抑える上で重要な条件です。

年間を通じた需要があり価格を柔軟に変更できる

夏だけ、冬だけといった季節限定の需要しかない立地では、閑散期の収益が大きく落ち込みます。

ビジネス出張と観光の両方の需要があるエリアや、年間を通じてイベントが多い都市部は安定した稼働率を維持しやすいです。

また、OTAの価格設定機能を活用して曜日・季節・イベントに合わせて料金を柔軟に変動させる「ダイナミックプライシング」を実践できることも、収益最大化の重要な条件です。

民泊の収益を上げるための施策

価格設定と販売戦略の最適化

曜日・季節・周辺イベントに合わせて宿泊単価を変動させるダイナミックプライシングは、民泊収益を最大化する最も効果的な手段です。

連泊割引を設定して空室日を減らしたり、複数のOTA(Airbnb、Booking.com、じゃらんなど)に同時掲載して露出を増やしたりすることも有効です。

宿泊人数に合った料金設計(1名の場合は安く、人数が増えるほど割増)も、大人数グループの獲得に効果的です。

物件の魅力を高める

プロのカメラマンに依頼した高品質な写真と、検索されやすいキーワードを含んだタイトル・説明文は、予約率に直結します。

また、ゲストのレビュー評価(星の数)はOTAの検索順位に大きく影響します。

清掃品質の維持、迅速なメッセージ返信、丁寧なウェルカムメッセージなど、ゲスト体験を向上させてレビュー評価を高めることが長期的な収益向上につながります。

民泊の収益シミュレーションで失敗しやすいパターン

売上を楽観的に見積もりすぎる

競合調査をせずに高い宿泊単価を設定したり、稼働率を年間通して70〜80%と高く設定したりすると、実際の収益が試算を大きく下回ります。

特に民泊新法(住宅宿泊事業)の場合、年間の営業日数が最大180日に制限されることを計算に含めていないケースが多いです。

経費を過小評価する

清掃費やOTA手数料を計算していない、または初期費用をかけすぎて回収期間が長くなりすぎるケースが多発しています。

家賃・ローン負担が売上に対して大きすぎる物件を選んでしまったり、レビュー評価の低下で予約率が落ちたりすることも、収益悪化の典型的なパターンです。

料金調整を行わず固定価格で運営し続けることも機会損失につながります。

民泊の収入に関するよくある質問

民泊は副業でも稼げますか?

副業として民泊を行うことは可能ですが、清掃手配、ゲスト対応、本人確認、緊急時対応などの業務が発生します。

これらを自分で行う場合は相当な時間と労力が必要になるため、運営代行会社に委託することを検討してください。

民泊の収入は確定申告が必要ですか?

民泊の収入は原則として事業所得または雑所得として確定申告が必要です。

経費(清掃費、OTA手数料、光熱費、減価償却費など)を適切に計上することで節税効果が得られます。

詳細は税理士へ相談することをおすすめします。

民泊新法と旅館業ではどちらが儲かりますか?

民泊新法(住宅宿泊事業)は届出だけで始められますが、年間180日の制限があります。

旅館業は許可取得に時間と費用がかかりますが、365日営業できるため、同じ物件でも収益が約2倍になる可能性があります。

初期費用と収益のバランスで判断してください。

まとめ|民泊の収入は「手残り」で判断する

民泊の収益を正確に把握するには、売上だけでなく、変動費・固定費・初期費用の回収期間を含めた「実質的な手残り(利益)」で判断することが重要です。

立地、間取り、稼働率、価格設定、運営方法によって収益は大きく変わるため、事前のシミュレーションと継続的な改善が欠かせません。

民泊の収益シミュレーションや運営方法についてご相談がある方は、ぜひ民泊管理バンクへお問い合わせください。

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