「民泊を運営するなら保険に入ったほうがいい?」
「Air bnbで民泊補償サービスがあるから民泊保険はいらない?」
「住宅用火災保険に入っている物件だから、民泊用に入る必要はないよね?」
このような疑問を抱えている方も多いでしょう。
民泊では世界中からのゲストがあなたの物件に泊まります。あなたの家の物を壊されたり火事になった場合に備えて事前に民泊の保険制度についてきちんと理解している必要があります。
Air bnbでは民泊補償サービスを提供していますが、このサービスでは民泊物件が持ち家の人に限られていますので、賃貸物件で民泊をしている方は補償対象外になる可能性が高いです。
当記事では、Air bnbの保険制度はもちろん、ほかの民間の民泊保険サービスや、あなたが民泊保険に加入するべきかどうかについてもお話ししていきます。
池袋で民泊運営しながら民泊代行サービスも展開
2018年に鎌倉で民泊運営を開始。その後、民泊運営代行も運営する傍ら、池袋(東京都)でも自社の民泊を運用中。
客単価と稼働率を上げることが得意。民泊運営のリアルな情報を発信している。
1. そもそも民泊保険って入るべきなの?
民泊保険に入るのは必須ではありません。ただし、民泊新法では推奨されています。
以下の項目では、あなたが民泊保険に入るべきか判断するための情報をたっぷりお伝えするので、参考にしてみてください。
1-1.法律上は民泊保険への加入は推奨している
民泊を運営する上で、参考にする法律の民泊新法では「適切な保険(火災保険、第三者に対する賠償責任保険等)に加入することが望ましい。」と記載されています。
民泊保険への加入は必須ではないと法律上は明記されています。
1-2.すでに入っている火災住宅保険では不十分なのか?
民泊を行う上で保険に入りたいなら、事業用の保険に入る必要があります。
しかし実は、民泊を行なっているということは一般住宅ではなく、事業用途としての「一般物件」または住宅用途と事業用途を併せ持つ「併用住宅物件」といった扱いとなり、一般住宅用の火災保険は適用されません。
ということは、万が一ゲストが火災や事故を起こした場合、保険が適用されずに大損害を被る可能性があるのです。
ですから、仮に民泊を行う上で保険に入りたいという場合は、一般住宅用ではなく事業用の保険に入る必要があります。
1-3.こんなあなたは民泊保険に入った方が良い!
民泊の利益率を押し下げるので、できれば保険に入りたくないという方も多いのではないでしょうか?
ただ、下の表に当てはまるようでしたら、可能であれば民泊保険を検討しても良いのではないかと考えています。
- 自宅または賃貸したマンション等の一室を民泊として提供しているホストの方で、一般住宅用の火災保険、またはマンション等の部屋の賃貸借契約の際に契約した火災保険にしか入っていない
- Airbnbホスト補償があるから大丈夫だと思っている
- 民泊保険には入っているけれど、補償内容がいまいちわからない…
当ブログとして、あなたが民泊保険に入るべきもしくは入らなくても良いということは一概にどちらとも言えないため、あなたの考え方に一任しています。
2. Airbnbが提供する「ホスト補償保険」プログラムってなに?
ホスト補償保険プログラムは、Airbnbを通して予約したゲストが施設を破損した際に適用されるものです。ただ、民泊の物件の所有者がホスト以外の名義であったり、ホストが管理していない物件は対象となりません。申請してみたら実は補償対象外だった、という残念な事態を防ぐために、以下で詳しく解説します。
2-1.Air bnbの保険の内容は?
実はAir bnbではホストに対して1億円までを補償するプログラムを提供しています。
どのような時に適用されるかというと、Airbnbを通して予約したゲストがホストの建物や家財を破損した場合に適用されます。
例えば、テレビの画面をゲストが割ったという場合であれば適用されます。実際にアメリカではゲストが勝手にパーティーを開き、窓ガラスやグラスワインなどを割ったという理由から数百万円の補償を受けています。
ですので、実際に何かあれば実際に申請すれば補償されることが多いです。
2-2.Air bnbの保険は補償対象外が多い
一般的にAir bnbで補償してくれるものと考えて良いですが、最近多くなってきている賃貸の物件を民泊に転用している場合は注意が必要です。
民泊の物件の所有者がホスト以外の名義であったり、ホストが管理していない物件は対象となりません。
ということは、賃貸などで民泊を運営している場合、物件の所有者名はあなたではなく、大家さんの名前ですので補償の対象外となります。
また、貴金属や芸術品等の高額品は補償範囲が非常に限られています。通常の使用による摩耗やキズもAir bnbの保険適用対象外です。
そのため、Airbnbが提供する保険に入っているから大丈夫だと思っていたのに、実は保険の適用対象外だった…といったトラブルについて、よく耳にします。
3.民間の民泊保険に入るメリットは?
ここまでにお話しした通り、投資型民泊のホストの方にとって、Air bnbの保険はあまり意味がないということがお分かりになったかと思います。そこで、Air bnbの保険ではカバーできない民間の民泊保険に入るメリットを2つお伝えします。
3-1.幅広い領域の補償を受けられる
民泊保険に加入すると、通常の住宅火災保険ではカバーされない領域の補償を受けられたり、Airbnbなどの民泊サイトが提供するホスト補償ではカバーされない領域の補償を受けられます。
たとえば、賃貸物件で民泊を行なっている場合、ゲストが火災を起こしてもAirbnbの保険はおりません。民間の保険なら保証できるものがあるので、内容をよく確認した上で保険に入れば、Airbnbで保証できないリスクも対策できます。
3-2.万が一のリスクに対応できる
事業用の民泊保険に加入することで、ゲストによる火災や水漏れといった万が一のリスクにも対応することができるようになります。
また、Airbnbなどの民泊サイトが提供する保険サービスは火災リスクに対応していないものがほとんどですし、ゲストが滞在中にホストの所有物や家具、部屋の内装を破損した場合、確実に補償が受けられるわけではありません。
民泊で発生するリスクに対応するなら、民間の民泊保険が安心でしょう。
4.民間のおすすめ民泊保険3選
現状、日本ではホストのニーズに対応した民泊保険は非常に限定されています。
民泊を運用するにあたってリスクとして備えなければいけないのは、火災や破損、ゲストや第三者の怪我です。これらを満たすことができるものを条件に今回は選んでみました。
- 民泊専用保険(株式会社BrightReach)
- 民泊適法保険(株式会社ファミリアリンク)
- 民泊物件補償サービス(一般社団法人民泊民宿協会)
4-1. 民泊専用保険(株式会社BrightReach)
保険の引受先は、火災・損害保険大手の三井住友海上です。大手ならではの充実したサポートを受けることができます。
民泊物件紹介サービスや民泊事業向けFP・財務コンサルティングサービスがセットになった「民泊運営安心サポートパック」がおすすめです。
補償内容 | ・基本補償(室内の設備の補償): 保険金額 100万円 ・借家人賠償責任・修理費用補償特約(オーナーに対する損害賠償責任): 支払限度額 3,000 万円 ・賠償責任補償特約(ゲストや第三者に対する損害賠償責任): 支払限度額 5,000 万円 ・事業者用類焼損害補償特約(近隣の建物等への損害を補償): 支払限度額 1億円 |
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保険料 | ・民泊運営安心サポートパック(民泊専用保険付き) Aプラン(35平米まで):50,000円/年 Bプラン(65平米まで):60,000円/年 Cプラン(100平米まで):75,000円/年 Dプラン(100平米以上):別途お見積り |
特典 | 「民泊運営安心サポートパック」をお申込みお方への特典: ・万が一の事故の際にホストゲスト、オーナー、近隣住民を守る幅広い補償 ・民泊事業向けFP・財務コンサルティングサービス ・民泊物件紹介サービス |
4-2. 民泊適法保険(株式会社ファミリアリンク)
民泊Wi-Fiの開発を手掛けるファミリアリンクが提供する民泊保険です。業界最安値を目指し、シンプルなプランから手厚い補償を受けられるプランまで様々です。
例えば40平米までの物件であれば、月々1250円、1日あたりわずか41円で加入することができます。ホストの方のニーズに合わせてプランが選べるのが特徴です。
補償内容 | ・家財損害リスク:支払い限度額100万円・ゲストに対する賠償リスク:支払い限度額1億円・オーナーに対する損害賠償リスク:支払い限度額2,000万円・近隣住民や通行人に対する損害賠償リスク:支払い限度額1億円 |
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保険料 | 基本プラン・40平米まで:15,000円/年・60平米まで:20,000円/年・80平米まで:25,000円/年 |
特典 | 「民泊適⽤保険安心パック」をお申込みお方への特典:・民泊Wi-Fiの送料無料・ゲストにマナーの理解を促す「注意喚起POPセット」(日英中韓対応) |
4-3. 民泊物件補償サービス(一般社団法人民泊民宿協会)
一般社団法人民泊民宿協会が提供している民泊保険サービスで、住宅宿泊事業法・国家戦略特区民泊・旅館業法民泊法すべての民泊施設に対応しています。
1日あたりわずか68円~110円で補償を受けられるので、大きな安心を得られます。
こちらの保険は、協会の一般会員に入会することで、協会の福利厚生サービスの一環として民泊保険サービスを受けることができます。
他にはないプランとして、ゲストが怪我をした場合や、民泊敷地内においてゲストが原因で第三者が怪我をした場合も補償の対象となるプランがあります。
補償内容 | ・施設管理者賠償:対人・対物共通限度額1億円(免責なし)・不動産損壊補償特約:1 事故限度額3000 万円(免責なし)・不動産修理費⽤特約:1 事故限度額3000 万円(免責なし)・旅館宿泊者賠責補償:対人・対物共通限度額1億円(免責なし) |
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保険料 | ・50平米まで:24,900円/年・100平米まで:32,900円/年・101平米以上:40,000円/年 |
特典 | ・民泊民宿協会の会員になることで、協会が提供する様々なサービスを受けられる |
5.民泊保険まとめ
民泊保険への加入の可否は、法律上は任意となっています。当ブログにも多くの方から民泊保険に加入するべきかどうかの相談が寄せられています。
当ブログでは、Air bnbの補償対象になる持ち家の方には民泊保険への加入はおすすめしていませんが、賃貸の物件にて民泊を行なっている方には民泊保険への加入をおすすめしています。
一概に民泊保険に加入するべきや、しなくても良いということをお伝えすることができませんが、あなたの現状に合わせた判断が最適だと考えています。
また、他にも資金がなくて民泊を始められないといったご相談も多くいただきます。
資金についてはローンや融資という方法もありますので、こちらの記事も参考にしてみてください。
「民泊で使えるローン・融資の種類や注意点を徹底解説!」
民泊に関するノウハウを多数備えた私たちなら、あなたの現状を客観的に分析して最適な提案をできます。もし加入するべきかどうかで悩んだ際には一度ご相談ください。
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