民泊経営で失敗する人の共通点!失敗パターンや特徴と3つの対策とは?

これから民泊を始めてみたいけど、やるからには失敗したくないでしょう。

せっかく始めても万が一赤字になってしまうと、賃貸の初期費用や家具家電など初期投資さえも回収できずに大赤字になってしまいます。

そこで本記事では、池袋で賃貸を借りて民泊運営を行なっている私が、どのようにすれば民泊で赤字にならずにうまく軌道に乗せられるのかについてお伝えしていきます。

監修者
民泊管理バンク 代表 高橋拓真

池袋で民泊運営しながら民泊代行サービスも展開

2018年に鎌倉で民泊運営を開始。その後、民泊運営代行も運営する傍ら、池袋(東京都)でも自社の民泊を運用中。

客単価と稼働率を上げることが得意。民泊運営のリアルな情報を発信している。

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民泊経営で失敗するパターンは3つ

事前に想定しておけば防げる内容なので、まずはこちらをご確認ください。

民泊で失敗する人は主に以下3つのパターンに該当します。

  • 資金の管理ができていない
  • 事前にターゲットを設定していない
  • 民泊新法の180日ルールで検討していない

それぞれ詳しく解説していきます。

資金の管理ができていない

民泊の売上げに対し、どのくらいの金額が経費として発生するかという収支計算ができていない場合、知らず知らずのうちに赤字になってしまうことが多いです。

民泊を行う場合、物件の借入や購入に加え、家具家電などの購入や月々のwifiなど様々な費用が発生します。

単純な家賃収入とは違い、光熱費や洗面所のアメニティなど備品の購入もホスト側の負担となるため、資金の管理が複雑になります。

毎月の収支が一目でわかるように、エクセル等で表を作成することをおすすめします。

事前にターゲットを設定していない

事前に民泊を利用するターゲット層を考えずに物件を選んだり、宿泊価格を設定してしまうと、ターゲットの求めているものとは違った民泊運営となってしまいます。

価格を最重視する層もいれば、雰囲気など体験を重視する層もいるからです。

学生向けなら格安旅行で最低限寝られればいいという考えの人も多いですし、一方で外国人向けなら見栄えがする和の雰囲気にする等で、一生の思い出に残るような宿を提供できるでしょう。

自分の掛けられる予算に応じてターゲットを設定してみてください。

民泊新法の180日ルールで検討していない

民泊新法で民泊を運営する場合、民泊運営のハードルは低いですが、特殊な場合を除き年間を通して毎月15日しか予約を入れられません。

この15日間の売上で、毎月の家賃とランニングコストをまかなう必要があります。

例えば家賃が10万円で1泊1万円とすると、MAXでも売り上げは15万円です。

そもそも180日ルールを忘れて売り上げの試算をしている場合は、実際に民泊を運営してから、「こんなつもりじゃなかった」となり失敗します。

毎月15日間の運営制限を踏まえ、物件や民泊運営代行会社を選ぶ時はコストを抑える事を最優先にしてください。

民泊で失敗する人が持つ5つの特徴

先ほどの3つの理由からさらに掘り下げると、ほとんどの人が民泊で赤字になったり失敗してしまう共通点は以下5つです。

  1. 家具家電にお金をかけすぎている
  2. 家賃が高い物件を選んでいる
  3. 運営代行費用が高い
  4. 立地選びが悪い
  5. 宿泊単価が相場より高い

それでは一つ一つ詳しく解説していきます。

1.家具家電にお金をかけすぎ

初期段階では特に言えることですが、必要以上に家具家電にお金をかけるべきではありません。

高い家具家電を入れても宿泊単価として反映できない場合が多いからです。

ベッドをシモンズ製にしたり、家具家電に1つ何十万円もするテーブルや椅子、値段が高すぎるデザイナーズ家具などを入れると初期費用が高くなりすぎてしまいます。

こうした売上と直結しないブランディングをしてしまうと初期費用すら回収できなくなり、結局諦めてしまうパターンも多いです。まずは無印良品やイケア、ニトリ等で安くてもおしゃれな商品を選ぶようにしてみてください。

2.家賃が高い物件を選んでいる

家賃の場合は相場をしっかり調べて、高くなりすぎないように注意が必要です。

家賃は毎月必ず発生するコストのため、30〜40%の稼働率のみでしっかり回収できるような立地や宿泊単価の民泊である必要があります。

持ち家の場合は問題ないですが賃貸の場合は民泊可能物件が限られるため、大家さんや不動産会社が足元を見て、初期費用や家賃を法外に値上げしてくることがあります。

感覚的に相場10万円の賃貸物件が1.3倍の13万円くらいになる印象なので、まず大目に見ても相場と比較して1.5倍以上の家賃の賃貸物件は候補から外してください。

3.運営代行費用が高い

民泊運営代行会社の運用代行費用が高いと失敗します。月々のランニングコストとして発生するので、選び間違えると毎月多くの費用が発生してしまいます。

相場費用は完全に委託すると10万円、部分的な委託でも約5万円の費用が毎月発生します。

民泊の賃貸物件の中には、特定の会社と民泊運営運用代行の契約を結ぶ必要があるケースもあります。

そういった物件では一般的な価格よりも高めの代行手数料を取ることが多いため、いくら物件が魅力的でも特定の会社と契約が必要な物件は避けるようにしてください。

ちなみに、コスパに優れたところだと毎月2万円程度の出費のみで民泊運営代行を依頼できるところもあるので、おすすめです。

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4.立地選びが悪い

いくら広くて素敵な物件でも、立地が極端に悪いとどう頑張っても集客は難しいです。

場所が分かりにくかったり、そもそも駅から遠いと利用したいと思う人が減ってしまうからです。

駅がローカルで周りに観光地や学校なども無いところや、駅から徒歩15分を超えると予約は入りにくくなります。

初めて民泊用物件を選ぶ時は、駅から徒歩15分以上のところは避けるようにしてください。

5.宿泊単価が相場より高い

民泊を始めたばかりの時にいきなり宿泊単価を上げても成功しません。

初期段階ではいくら物件が魅力的でもレビューが無いので、競合と同じくらいの同価格帯だとどうしても評価が良い方を選ぶ人が多いです。

宿泊単価1万円で20日稼働して20万円の売り上げができたのに、単価を2万円にして5日しか稼働せずに10万円の売り上げであれば、前者が良いはずです。

単価だけでなく稼働率も考えなければ売上が下がってしまうので、注意が必要です。

まず家賃や初期費用を抑え、宿泊単価が安くても運営できるように準備をしてみましょう。

民泊経営で失敗しないために知っておきたい3つの対策

ここまで赤字を防ぐための方法はお伝えしましたが、民泊で成功して安定的に稼ぐには、スタート前に以下のポイントを押さえて対策しておく必要があります。

1.立地選びにこだわる

2.料金設定を徹底する

3.ランニングコストを下げる

1.立地選びにこだわる

まずは予約が入るエリアを選ぶことが必須です。予約が入らないと売上は立ちません。

東京都内であれば浅草や東京タワー、上野動物園などの観光スポットが近い物件は観光客からの予約が入りやすいエリアです。

大阪で言えば、梅田や難波などはほぼ90%以上で稼働するほど民泊の黒字が簡単なエリアになります。

反対に地方の場合は、観光地の近さや海が見えるオーシャンビューなどは予約が入りやすいエリアになります。

このように立地次第で宿の稼働率は大きく変わるため、立地は妥協せずに理想を追求しましょう。

2.料金設定を徹底する

民泊で成功するには宿泊単価も重要な要素の1つです。

学生、社会人問わず少しでも安いところに泊まりたいという層は多いからです。

スタートから単価を高くしすぎると予約が入りにくく、稼働率がどんどん下がってしまうので、最初の頃はレビューを稼ぐために最安値くらいにして、最初の月は赤字覚悟で回すことも必要です。

民泊開始直後は最安値で運営を始めて、まず最短でも星5のレビューを3つは集めるようにしましょう。

また最近はなかなかレビューを書いてもらえなくなってきているため、ゲストに手土産などを直接私に行き、そこで口コミ記載の依頼をするのがおすすめです。

3.ランニングコストを下げる

家賃と民泊運営代行手数料を下げることでランニングコストを抑えられます。代行会社は完全代行だと毎月10万円以上の手数料がかかることが多く、毎月の経費として重くのしかかります。とかなりコスト高となるので、そこで、まずは経費の割合として多い、代行手数料をここを見直すことで月に数万円、年間で数十万円のコストカットができたという方も弊社のお客さまには数多くいらっしゃいます。

仮に月10万円の代行会社を選んだAさんと、月19,800円の会社を選んだBさんとでは、月々の支払いだけで約9万円の差が生まれてしまいます。

同じような立地や大きさの2つの物件で家賃を比較してもそこまでの大きな差は生まれにくいですが、代行手数料は選んだ会社により差額が大きくなってしまうので、これから民泊を始めようとしている方は民泊運営代行会社選びは徹底することをおすすめします。

ここまで読んでみて、まだ民泊を続けようかどうか悩んでいる方は、最後にこちらの記事も読んでみてください。
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