民泊管理バンクの想い

このページでは、民泊管理バンクの想いやビジョンをお話ししています。
弊社の自己紹介のようなものですが、高稼働・高利益物件の作り方のヒントも公開していますので、サービスのお申し込み前にご一読いただければ幸いです。

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記憶に残る旅を作る

私たち民泊管理バンクでは、何年経っても思い出してもらえるような民泊の滞在や体験を提供することを目指しています。

代表の私(高橋拓真)がこのように考えるようになったきっかけを少しお話しさせてください。

母の死をきっかけに人生について考え始める

私が大学生の頃、母がガン宣告を受け治療のために入院。家族全員が揃って遊びに行くという当たり前の日常が消えた瞬間でした。

母の体力は徐々に衰え、人生の最期を迎えるときに思い出話をしたのですが、母の口から出てくるのは何気ない出来事のことばかりでした。いろいろな場所に旅行に行き、美味しいご飯を食べたりもしましたが、母の思い出は「旅先で料理を作ろうとしたら、テレビを見ていてピザを焦がした話」や「材料を間違えて膨らまなかったケーキの話」など、取るに足らないことばかり。

高価な買い物や高級や食事よりも、どのような体験をしたかの方が記憶に残るのだと感じさせられたことをよく覚えています。

カナダへの家族旅行で感じた体験の大切さ

母を亡くし家族の大切さを痛感した私は、家族が元気なうちに思い出をたくさん作りたいと考え、当時、私の妹が留学していたバンクーバー(カナダ)に家族旅行を計画。

初めてカナダの高校を探索し、山奥の秘境に広がる湖でカヌーに乗り、妹がお世話になっていたホストファミリーと庭で薬草を摘み、一緒にご飯を食べました。

1週間以上滞在し、有名な観光地は全て巡りましたが、記憶に鮮明に残っているのは、同行した父の友人家族と森の中を散歩したことや、妹のホストファミリーとご飯を食べたことです。

高い入場料を払って訪れた有名観光地などより、大自然を見たことや現地の方と関わったことの方が鮮明な思い出として色あせていないことに私自身、驚きました。

体験にはお金以上の価値がある

このような出来事から、私は人生にはお金で買えないものがあり、そのひとつが体験であると気づかされます。そして、この想いは今も、民泊管理バンクの「記憶に残る旅を作る」というビジョンの根底となっています。

ゲストに一手先の提案をし快適に過ごしていただくのはもちろん、日本の文化や暮らし、古民家、各地域独自の催しなどに触れる機会を提供することで、普段とは異なる非日常を体験できる居場所を作りたいと考えています。

引用:金沢旅物語

弊社の民泊運営代行サービスの歴史

弊社は民泊黎明期である民泊新法制定前の2018年から民泊運営を開始。その後、コロナ禍を経て民泊運営代行サービスを提供し、現在は自社物件の増強にも注力しています。

弊社がどのようなきっかけで民泊業界に参入し、どのような経緯で現在に至っているのかをお話しします。

きっかけは無料でバックパッカーを受け入れたこと

民泊業界に携わることになったきっかけは私の実家(岡山県)に無料でバックパッカーを招いたことでした。

オーストラリアへの高校留学から帰国したばかりの私には、英語力を上げるために海外の方と関わる必要がありました。

そこでCouchsurfingという無料でバックパッカーを受け入れることができるアプリを利用しながら、ホストファミリーとしてゲストを迎えていたのです。

ドイツの郷土料理であるレモンケーキを作ってくれゲストや、休職し世界を一周している最中(その後復職する予定)という日本では想像もつかないような生き方をしているゲストにも出会いました。

このような海外の方とのやり取りが楽しく、刺激的な生き方をしている方と関わりが持てる人生を送りたいと思っていました。

上京し、鎌倉で民泊を始める

慶應義塾大学(SFC)に合格し上京することになった私は、鎌倉に1LDKの自宅を賃借し、その1部屋を有料版ホームステイとしてAirbnbに掲載。宿泊料を得ながら家主居住型民泊を始めるに至ります。

鎌倉という立地を生かして、神社仏閣巡りや、裏路地にある美味しいお店巡りといったローカル案内を毎週行っていました。この頃には、鎌倉の穴場や裏路地の名店などは行き尽くしたと自負しています。

民泊新法が成立し、部分代行を開始

私は民泊を運営しながら外国人ゲストと関わる生活を満喫していましたが、この頃に民泊新法が制定されました。賃貸物件では大家さんの許可なく民泊を運営することができなくなってしまったのです。
当時の賃貸物件の大家さんは民泊運営を許可してくれなかったため、民泊新法の煽りを受ける形で民泊事業から撤退することになります。

その折、民泊業界に携わりたいという強い気持ちから、これまので民泊運営ノウハウを発信するWebメディア「民泊管理バンク」の運営を開始しました。

同時期に住宅宿泊管理業者の資格を取得し、民泊を自主運営したいホスト様に向けた、チェックイン管理・宿泊者名簿作成のみを受託する業界最安値級の部分代行プラン(現在の基本プラン)の提供を開始しました。

当時の民泊業界で住宅宿泊管理業者と契約するには、売上の20%前後を支払う成果報酬型のサービスしか選択肢がなく、運営コストを下げたいホスト様からのお問い合わせが多々ありました。

コロナ禍後から成果報酬型の民泊運営代行を開始

2020年初頭からのコロナ禍は民泊業界にも大打撃を与えました。これを機に撤退したホスト様も多数いらっしゃいました。

しかし、コロナ禍が明け民泊業界への参入や投資が再注目されてきたタイミングで、民泊運営を丸投げで代行してほしいという依頼が増えたため、弊社でも成果報酬型の民泊運営代行サービスを開始。
売上の20%を申し受ける形で民泊運営代行を行なってきました。

成果報酬型運営代行を廃止し、月額固定型運営代行を開始

有難いことに弊社の成果報酬型運営代行も好評をいただき、3年間ほどはこれを主力にサービス提供をしていました。しかし、やはり成果報酬型ではホスト様に利益が出にくいことが露見してくることになります。

成果報酬型ではホスト様が利益を出しにくい理由は次の章でお話ししますが、ここで弊社も舵を切り、成果報酬型運営代行を廃止し、月額固定型運営代行を開始します。

なぜ成果報酬型民泊運営代行を廃止したのか

前提として、弊社のサービスの軸は「三方良し」です。

  • ホスト様:民泊運営で利益が出る
  • ゲスト様:民泊を利用した旅が記憶に残るものになる
  • 弊社:ホスト様に利益が出た上で、弊社にも利益が出る

関わる方々と共存共栄できるサービスの構築を心がけています。

成果報酬型の運営代行サービスを提供していた際も、ホスト様に利益が残らないエリアや物件については、そもそも民泊事業としては厳しいのではないかという話をさせていただくこともしばしばありました。

しかし、エリアや物件にかかわらず、運営代行会社がホスト様に提供するサービスの最適解は成果報酬型ではないという判断に至りました。ここでは、なぜこのような結論に至ったのか、その理由をお話しします。

理由1.手数料が高く、ホスト様に利益が出ない

最近でこそ自己所有物件で民泊運営を始めるホスト様は少なくありませんが、ほとんどの方が賃貸物件を活用しています。

家賃10万円、売上20万円における主な運営経費を試算をしてみてもわかるように、賃貸物件での民泊運営では、成果報酬(売上の20%)やランニングコスト(特に家賃)を支払うと手残りはほとんどありません。

家賃100,000円
運営代行費用
(売上の20%)
80,000円
予約サイト手数料
(売上の15%)
60,000円
清掃費80,000円
水道光熱費10,000円
経費合計330,000円
成果報酬型(家賃10万円、売上20万円)の主な経費

一見すると7万円の利益が出るように見えますが、仮に初期費用として100万円を投資しているとすれば回収までに時間がかかってしまいます。

もちろんやり方次第で利益は出ますが、成果報酬型では売上に応じて手数料も増えていくため、利益が出にくいと言わざるをえません。

理由2.運営代行会社の担当者の手が回らず、売上が最大化しない

成果報酬型の民泊運営代行が最適解とは言えない理由には、代行会社の人員構成も挙げられます。

運営代行会社では担当者1人当たり10〜50物件ほどの物件を管理しています。そして本来、この管理には物件1物件ずつの競合調査や宿泊料金調整の業務も含まれます。
しかし、10物件ならまだしも、数十の物件を管理している担当者に、頻繁な調査や施策立案、つまり、きめ細やかな計画・実行・測定・改善のプロセスは実行できません。

その点、自主運営されているホスト様であれば、1週間に複数回の試行錯誤を繰り返す時間を確保することができます。

代行会社にホスト様の売上を上げたいという気持ちがあったとしても、施策立案にかけられる時間を取れなければ、改善案が生み出されることも、売上が上がることもありません。

そうこうしているうちに、形だけの運営代行サービスに売上の20%という高額な手数料を支払うだけの関係になってしまうのです。

理由3.正直、弊社も利益が出ない

運営代行会社目線とはなりますが、成果報酬型の運営代行は利益が出ません。

これは弊社の場合ですが、毎日の予約状況を確認し、施策を練り、予約獲得のための実施や計測を行えば、担当者1人当たり10物件ほどしか管理できません。社内マニュアルに則った調査や施策を行おうとすれば1人当たり数十件などはとても管理できません。

各物件の月間売上を40万円と仮定するなら、担当者1人当たりの月間売上は月間80万円です(代行手数料8万円×10物件)。
また、物件管理には、メイン担当者の他にも、24時間メール担当者や清掃チェック担当者なども携わることから到底利益は出ません。

正直に申し上げると、成果報酬型の運営代行の契約が増えれば増えるほど、弊社の利益は圧迫されていた状態です。
もちろん担当者1人当たりの物件数を増やせば利益は出せますが、それでは施策が不十分となりホスト様の利益が最大化されません。

このようなホスト様の利益が最大化されず、弊社の利益も出ない状況は、結果的にゲスト様への対応品質も低下させます。三方良しどころか、三方悪しの状況であり、成果報酬型の運営代行を継続する理由はありません。

利益が最大化する物件の特徴

成果報酬型運営代行を廃止し、月額固定型運営代行を開始しましたが、こちらもご好評をいただき、契約件数は右肩上がりです。
そして、管理させていただく物件が増えれば増えるほど、弊社にもノウハウが蓄積されていきます。

ここでは、高稼働・高利益の物件の共通点や、業界のトレンドをお話しします。

高稼働・高利益の物件の共通点

まずは、高稼働・高利益の物件の共通点です。
ホスト様の物件への愛情やこだわりがポイントになります。

ホスト様の介入度が高い

ホスト様の物件に対する愛情度と稼働率は比例している傾向があります。
愛情度が高いホスト様は、内装を設計やDIYしたり、インテリアコーディネートをしたり、何かしらの妥協を許さないこだわりを持っています。

また、物件に何度も足を運ぶことになるため、周辺環境やエリアの独自性にも明るくなり、Airbnbなど宿泊予約サイトのリスティングの文章にも自信と愛情が溢れ、その思いや雰囲気は見込み客にも伝わります。

さらに、このようなホスト様はゲスト様への気遣いにも抜けがなく、メール対応も含めて、でき得る最高のおもてなしをされています。
中には、時間の許す限りではありますが、対面で挨拶するためだけに現地に赴く方もいます。一度顔を合わせてビール1本プレゼントすれば星5のレビューはほぼ確定ですからタイムパフォーマンスは非常に高いと言えます。

単なる精神論に聞こえるかもしれませんが、ホスト様自らが開業準備や運営に介入し、何より民泊運営を楽しんでいる物件の多くは、周辺競合のダンピング競争に左右されない価格戦略を維持できているのも事実です。

コンセプトが振り切っている

ホスト様の生活サイクルなどによっては民泊運営に介入できないこともあります。むしろ一般的にはそういうホスト様の方が多いかもしれません。
そのような場合でも、振り切ったコンセプトがある物件は稼働率が高い傾向があります。

弊社が管理させていただいている物件の事例を挙げれば、たとえば「日本文化を感じられる宿」というコンセプトの場合、兜や着物を飾る、フローリングではなく畳を敷く、プチ日本庭園を造るなど、日本の民家を体験できるようにしています。

単に兜を置く、一部分だけに畳を敷くなどではなく、コンセプトを振り切り、部屋や建物全体から日本の和を感じられるようにすることがポイントです。

引用:mybest

コンセプトを貫くためにはお金がかかりますし、どの程度までこだわるべきかと悩んでしまうかもしれませんが、中途半端なセールスポイントは無いに等しいです。
特に競合過多のエリアにおいては、弊社をもってしても「ここまでやるの!?」「こだわりがすごい!」と思わされてしまう物件はやはり高稼働を維持できています。

業界のトレンド

民泊黎明期、民泊新法が施行された過渡期、コロナ禍に見舞われた低迷期の全てを経験している私の感覚では、現在は競合が増加し、ゲスト様のニーズが多様化し、差別化戦略が重視される成長期に差し掛かっています。

「出せば売れる時代」が終焉

コロナ禍による低迷期以前は、とにかく出せば売れると言われるほど、民泊業界の売上は好調でした。このページを執筆している2024年10月現在でも、そういった側面はなきにしもあらずです。

しかし、既に「価格勝負」か「品質勝負」の二極化が始まっているエリアもあり(沖縄、大阪、東京の都心部など)、中途半端な物件は淘汰されています。

とはいえ、実際のところ、価格勝負はしたくないというのがホスト様の本音です。民泊業界に限らず、価格勝負(ダンピング競争)に巻き込まれたサービスの末路は、遅かれ早かれ撤退しかありません。

「価格重視」から「品質重視」に変化

そもそも民泊は、とにかく安く泊まれたら良いという人が利用していました。民泊の予約サイトであるAirbnbの利用者にとっては「安さ」こそが正義でした。

しかし最近は「多少汚くても良いから安く泊まりたい」という客層と、「子連れで広々過ごしたい」「快適に長期滞在したい」など多様なニーズを持つ客層に分かれてきています。

事例として、実際に特区民泊を活用できる東京都大田区は、1泊10,000円台前半の2LDK民泊が多々ある激戦区ですが、1泊20,000円超の内装リフォームをしたこだわりの2LDK民泊の方が稼働率が高いです。
「価格(安さ)」よりも「品質」が重視される逆転現象が起き始めているのです。

Screenshot

今後、古く薄暗いアパートに量販店の格安家具を入れた「とにかく出しただけの民泊」の稼働率が落ち込み、価格競争に陥っていきます。

さらには、低価格帯の中でも品質勝負は繰り広げられるでしょう。結局のところ、いくら価格を下げたとしても品質の低い物件には予約が入らなくなっていきます。
実際に、インテリアコーディネーターに発注した家具の総入れ替えや、内装リフォームまで検討せざるを得なくなるケースもあります。

これがまさに民泊業界が成長期にある証であり、「価格重視」から「品質重視」への転換期でもあると見ています。

リフォームのプロも参入

弊社に管理をご委託いただくホスト様は、個人(副業)、個人事業主、中小企業、上場企業など様々ですが、最近の傾向として、工務店や設計事務所、不動産管理会社などからの問い合わせも多くなっています。
すなわち、自社でリフォームなどの施工ができるプロの参入が増えているということです。

そして、リフォームのプロでもあるホスト様においては、当然に物件の内装を見栄えよく仕上げることができます。これが不動産管理会社であれば、駅近一等地の物件を用意することもできます。

こういった民泊と親和性の高い業界のプロが競合となった場合、個人のホスト様は運営への介入度、言い換えると、人間味の土俵で勝負するしかありません(リフォームなどに資金を投下するという選択もあります)。

いずれにせよ、エリアによっては、業界のトレンドを踏まえた上での戦略が必要であり、ワンルームマンションに量販店の家具を運び込み、システマチックな対応をしているだけでは撤退を余儀なくされるでしょう。片手間ではなく、時間的または気持ち的に本腰を入れた民泊運営をしていきましょう。

新時代の民泊運営戦略

ここまで手厳しい話もさせていただきましたが、民泊運営で利益を出す方法は確立されつつあるとも言えます。実際に弊社では運営代行や管理業務だけでなく、自社物件(購入後リフォーム)での自主運営にも注力している最中です。

民泊業界の動向を肌で感じている弊社が自主運営に着手していることは、まだまだ勝ち目があるということです。

ここでは、これからの民泊運営の戦略や方法についてお話しします。

戦略1.24時間対応(メール・電話)は委託する

ゲスト様や、予約を検討している方からの問い合わせは、できることならホスト様自らが対応するべきです。しかし、個人で運営している場合や、法人であっても少人数のチームで運営している場合、365日24時間体制で対応することは簡単ではありません。

実際に私が個人で民泊運営をしていたときには、深夜1時や2時に電話がかかってきたり、四六時中メールやチャットの通知が届いたりと寝不足が続いた時期もありました。

民泊運営において問い合わせが多い時間帯はチェックインが多い18時から24時ですが、これ以外の時間帯についても、レスポンスの速さが予約獲得率を左右し、また、Airbnbの場合、問い合わせに1時間以内に返信することで掲載順位が上がっていくため一切油断はできません。

それならば、メールや電話の24時間対応は代行会社に任せてしまった方が気楽です。
弊社の24時間対応プランでは、「日中だけは自分で返信したい」といった柔軟なスタイルを取ることもできますので、ゲスト様とのやり取りも楽しみたいというホスト様からはご好評をいただいております。

何も全ての業務を委託する必要はありませんし、むしろそれはおすすめしません。自分で対応できる部分にリソースを集中し、自分で対応できない部分は割り切って委託してしまうという運営スタイルが精神衛生上もおすすめです。

戦略2.予約サイトへの物件掲載やセットアップは委託する

物件情報をAirbnbやBooking.comのような予約サイトに物件を掲載する作業(リスティング)には労力がかかります。
物件の概要文などにはホスト様の想いやこだわりを記載した方が良いため、リスティングはホスト様自ら作成することをおすすめしますが、勝手がわからないうちは非常に面倒な作業と言わざるを得ません。

また、AirbnbとBooking.comなど複数の予約サイトに掲載する場合には、予約状況の管理やダブルブッキング防止のためにサイトコントローラー(例:Beds24)というシステムとの連携が推奨されています。
このサイトコントローラーとの連携が、特に民泊運営が初めてのホスト様にはハードルが高く、サポートに何度も問い合わせることになるでしょう。

そういった場合、代行会社に委託してしまうのも選択肢のひとつです。予約サイトへの物件掲載が完了しないと予約を受け付けることもできないため、1日でも早くオープンしたい場合にはなおさらです。

正直に申し上げると、数百件のリスティングを作成してきた経験を持つ弊社でも、物件掲載やサイトコントローラーとの連携には相応の時間がかかります。それほど労力がかかる工程です。
まずは代行会社に必要十分なリスティングを作成してもらい、自分らしさは後から随時追加していけば良いのです。

民泊オープン前にやらなければならない作業は多岐にわたります。面倒かつ事務的な作業は委託し、競合調査や宿泊料金設定など重要かつ自分にしかできない作業に注力するのが、準備を円滑に進めるコツです。

戦略3.民泊運営はホスト様が主体的に行う

対応が難しい作業や面倒な作業を代行会社に委託することで時間を確保したホスト様は何に注力するべきかですが、その最たるは宿泊料金の微調整や割引設定を含めたリスティングの修正です。

代行会社でもエリアや部屋の規模に基づいた机上の料金設定はできますが、物件の目標収支や稼働状況、競合状況を考慮したきめ細やかな設定までは難しいため、ホスト様にてコントロールするのが理想です。

高稼働・高利益物件の共通点のひとつとしてホスト様の介入度の高さを紹介しましたが、基本的には周辺環境やエリアの独自性、さらには競合物件についてはホスト様が誰よりも詳しくなければなりません。
この前提の上でですが、競合調査をしながら、予約サイトのリスティング修正(概要文や写真)、料金調整などを実施することが重要です。

「誰よりも詳しく」と言うと尻込みしてしまう方もいますが、難しいことはありません。予約サイト上で近隣の競合物件の動向を何となくチェックしたり、少しエリアを広げて稼働率の高い物件をリストアップしていくうちに、少しずつ知識や相場観が身に付きます。

また、ホスト様それぞれが自物件に対する愛情やこだわりをお持ちのはずです。そのような想いを予約サイトの概要文に記載するだけで、共感したゲスト様からの予約が増えたという事例もあります。

このような、想いや人間味に共感してくれる方は高評価のレビューを残してくださる傾向があり、そのレビューを見た別の方がまた「この物件に泊まりたい」と感じて予約してくださるといった好循環を生み出します。

もちろん生活スタイルなどとの兼ね合いから対応できない場合は代行会社に任せても良いですが、料金調整や割引額、人数が増えた場合の追加料金の額などは予約獲得率に大きく関わるため、ホスト様が自ら対応された方が予約獲得率や稼働率を高めることができます。

民泊管理バンクが提供する24時間対応サービスの強み

新時代の民泊運営戦略で、次の2業務は代行会社に委託した方が良いとお話ししました。

  • 24時間対応(メール・電話)
  • 予約サイトへの物件掲載やセットアップ

とりわけ「24時間対応」は、民泊運営を続ける限りは365日24時間必要になるものです。また、対応品質はレビュー評価に直結するため、弊社ではこの24時間対応において業界トップクラスの品質を維持できるよう日々精進しています。

弊社の24時間対応プランの強みは大きく分けると下記の3つです。

  1. スタッフ全員が民泊経験者
  2. スタッフ全員がバイリンガルの日本人
  3. 24時間365日対応

強み1.スタッフ全員が民泊経験者

民泊物件は一般的なホテルと異なり、そのほとんどが無人です。私も経験がありますが、「ゴミ箱の場所がわからない」「洗濯機の使い方がわからない」などは日常茶飯事、「鍵の開け方がわからず入室できない」といったこともあります。

弊社の24時間対応を担当するゲストサポートスタッフの採用基準のひとつに、民泊でこのようなトラブルに見舞われたことがあったり、もっとこうしたら良いのにという考えを持っていたりするかどうかがあります。

一度でもこのようなトラブルを経験したスタッフであれば、ゲスト様には不便な思いはさせたくないと思えますし、より快適な滞在のために一手先を見据えたご提案が可能だからです。

言語も通じない見知らぬ土地だからこそ、ゲスト様に満足度の高い体験を提供できるかどうかは24時間対応の品質にかかっており、それを実現するのが私たちの役目だと考えているからこそ、ゲスト様のご不安を自分ごととして捉えられるスタッフのみを採用しています。

強み2.スタッフ全員がバイリンガルの日本人

一般的な代行会社では、スタッフの人件費を抑えるためにフィリピンやカンボジアのスタッフを採用していることがほとんどです。

しかしこれでは、せっかく日本に滞在してくれているゲスト様に、日本人ならではの傾聴力や対人感受性、思いやりの心を持った対応を体験していただけません。誤解を恐れずに言えば「安かろう悪かろう」の対応となってしまうかもしれません。

このようなサポート体制ではなかなか星5のレビューを獲得し続けることが難しく、Airbnbなど予約サイト内での掲載順位の低下にも繋がります。

そこで弊社では日本語と英語を話せる日本人バイリンガルスタッフのみを採用し、おもてなしの精神でゲストの意図を汲み取った返信やご提案にこだわっています。

この日本人らしい対応には自信があり、実際に20件以上のレビューにおいて全て星5を獲得したり、サポートチームの対応が良かったという名指しのレビューをいただいたりすることもあります。

強み3.24時間365日対応

民泊物件は年中無休で24時間365日稼働しています。また、長期休暇のタイミングである年末年始やGWなどは、民泊運営にとっては繁忙期となります。
当然ではありますが、弊社のゲストサポートは時期を問わず、忙しいホスト様に代わって24時間365日対応が可能です。

中には365日稼働するが、対応時間が9時から21時といった中途半端なサポートしかしていない代行会社もあります。
ゲスト様からの問い合わせは24時くらいまではコンスタントに発生しますから、問い合わせに対応できなければクレームや返金リクエストといったホスト様にとっては最も避けたい事態も起こり得ます。

また、Airbnbで重視されている「1時間以内の返信」は深夜の時間帯にも適用されますから、問い合わせの内容にかかわらずメッセージを放置すれば、それは掲載順位の低下や、売上の低下を招いてしまいます。

弊社のサービスが向いている方

ここまで弊社の想いや歴史、高稼働率物件の作り方や戦略などをお話してきました。
一方的に様々なことをお伝えしましたが、端的に言うと、弊社のサービスは下記のような方に向いています。

  • 民泊を事業として捉えている方
  • お互いにプロとして尊重し合える方

ここまでお伝えしてきたように、ホスト様の赤字になるような提案は行いません。お互いに利益を残しながら事業を発展させていける関係性が理想です。それらを踏まえて、下記のような方は弊社のサービスに合うことが多い印象を持っています。

民泊を事業として捉えている方

民泊運営はほったらかしで上手くいくものではありません。競合調査や日々の料金調整、リスティング概要文のリライトなどが不可欠であり、それらを継続してようやく軌道に乗るものです。
この点においては、たとえば賃貸経営やインデックス投資のような比較的ほったらかしで上手く回るようなものとは異なります。

そのため、利回りの良い投資や不労所得といった認識ではなく、ひとつの事業として向き合い、常に試行錯誤が求められるものという認識を持たなければ大きな利益を得ることは難しいでしょう。

特に民泊運営に積極的に関わり、自主的に介入していきたいと考えているホスト様であれば、弊社のサービスを活用することで稼働率や利益を期待どおりに高めることができると考えています。

お互いにプロとして尊重し合える方

弊社には民泊運営に関する知見や、24時間対応のノウハウが潤沢にあります。一方で、日本全国の各地域の市場や独自性、競合物件の状況などを知り尽くしているわけではありません。
また弊社がそれらを調査したとしても、市場や競合の状況は刻一刻と変化していくものです。

それであれば、弊社はゲスト対応のプロとして、ホスト様は市場調査やリスティングのプロとして尊重し合い、民泊運営の最強タッグを組むことで民泊物件をより魅力的なものにすることが理想です。

お互いの強みを活かして作り上げる民泊は、価格競争や市場変化に左右されず、図太く生き残れると信じています。

最後に

最後までお読みいただきありがとうございます。
なぜ、会社の黒歴史や民泊業界の裏話まで赤裸々にお話しするのか不思議に思う方がいるかもしれません。

私を始め弊社スタッフは民泊に対して強い想いがあり、ホスト様はもちろん、ゲスト様に対しても正直でありたいと考えています。

個人事業として事業を始めた当初は「とにかく売ること」を最優先していた節もありますが、民泊事業を通じてたくさんの素晴らしいホスト様に出会い、長期的なビジネスパートナーとしてあり続けたいと考えるようになりました。

世の中には様々な考え方の方がいますが、弊社の社名BizPatoの由来である「ビジネス(Business)パートナー(Partner)でありたい」にも因めば、嘘偽りなく正直になることが伝えることが弊社の色なのかなと思います。

民泊運営代行会社のポジショントークは「民泊は丸投げした方が良い」ですが決してそのようなことはありません。ホスト様に利益を出してもらえなければ代行会社として末長いお付き合いできません。

また、売上目標の多寡や時間的余裕の有無、民泊への関わり方のご希望などを伺いながら、ホスト様ごとの最適解をお伝えするようにしていますが、弊社のサービスを利用すると赤字になる場合は正直にお伝えしますし、民泊運営よりも賃貸経営の方が利益が出そうな場合はそうお伝えします。

そのときはご縁がなくとも、弊社が事業拡大した際や、何かのタイミングで別の関わり方ができればと、目先の利益よりも長期的な関係性を重視したいのです。

そして、この姿勢がゲスト様からの「今回の旅行は忘れられない体験になった」、ホスト様からの「民泊管理バンクに委託して良かった」というお声に繋がればこの上なく幸いです。